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新聞を単純に読んでいるだけでは「論理的思考」強化されません!
何故か
注意すべき「新聞の読み方」を理解して、
初めて論理的思考の強化ができるからです。
目的を持たずに読むのと、意識して読むのでは新聞の理解が全く変わります。
注意すべき「読み方」があるなんて学んでいない為に、全く国語力の強化の点で、特に評論文などは全く手の負えなかったのが現状ではないでしょうか。
私自信もその1人でした。
職場の人に聞いてもらっても恐らく、「数学」は頑張れば点数はとれたが「国語」の勉強の仕方は解らなかったという方が非常に多いはずですよ。
そもそも、大学入試に出されるような評論文について、日本人が「日本語」で書かれた内容を理解できないような文章に意味があるのかという、ある種「無意味感」を強く感じていたところが本音です。いかがでしょう。
ただし、実際に受験では大いに失敗する科目です。
国語がよければ難関大学も夢ではないのが現実ですね。
いわゆる昔型のエリートになれるか否かの境目の科目です。
その事は、共有の認識であると考えます。
それなら、どうして、新聞を読む大人は、読み方を教えないのでしょう。
今から思うと、その新聞記事を読みなさいとアドバイスした大人たちは、肝心の「読み方」のアドバイスをセットで伝える義務があったと思います。
新聞記事を「論理的思考力」強化に推薦する理由
【14点の一連のイメージ】
1.新聞記事を読む事で文章になれる
2.小説などへと広がり、読む量が広がる
3.量が増えると同時に語彙力が付く
4.語彙力がつけば読解力が付く
5.読解力が付けば評論文が読める
6.国語力が付けば、数学も良くなる
7.数学で更に論理力が強化される
8.論理力が付けば英語の長文作成力も付く
9.論理力で、時代背景が読め、記憶力が付く
10.国語力と数学的思考力と記憶筋が良くなれば全ての科目が良くなり、勉強での偏差値は60以上にはなる
11.偏差値60以上で、難関国公立、私学に合格
12.難関大学の入学で能力の高い人脈が広がる
13.就職先は一流企業で将来が明るい
14.親も安心できる
確かに1~14の流れは、昔はその通りであり、今もまだ通用する流れです。
一方、大手の人事担当者になれば、やはり高学歴の方は選択する理由が解りやすいため有利であることは間違い事実でしょう。
例えば、飲食店に入る時に「看板」「値札」見ずに入る人は少ないですよね。勿論、裕福な人では考えないでしょうが。
今でもやはり選考基準に「学歴」は便利です。理解力、対応力が高い人が多いのは確かで素直で扱いやすいのも大きい利点ですね。
話を本筋である「論理的思考力」の強化
に戻します。
それでは、そんな良い事尽くめの学歴の基礎が「新聞記事を読む」事から本当に始まるなら、もっと新聞の読み方を解りやすく教えて貰える機会がそこら中に有っても良いという疑問がクローズUPされます。
読解力が全ての基礎になり、その基礎が一番、日本ではありふれた3000円前後/月の非常に安い「新聞記事を読む」という投資で、そんな看板が手に入るなら何故、新聞社自体がそれを積極的に教えてこなかったのかという問題ですね。
それではなぜ、「新聞記事」を使った勉強を本格的に導入して論理力構築の礎になろうとしないのかというと
その主な原因は4つ
①学校の先生は「当たり前」すぎて教えない。
②新聞社の目的は、日本を良くする事でなく批判する事
③こんな事は知っているでしょう。教える方が逆に馬鹿にされる
④教える拡散する為のツールや発信方法が、塾以外なかった
だったと思います。
特に③④が最も多いのではと感じます。また②の理由も見逃せませんが。
たまに幸運な一握りの人が、「評論文」の読み方を教えることができる「塾の先生」なんかに出会えた場合は、学業面で非常に強運だったという事です。
現在、文系の難関大学出身の一部上場の社長、役員の方々は基本的には「国語力」「読解力」なしには現在のポジションにはない筈です。
また脱線しましたので、
本筋の「新聞記事」の読み方
はどうするべきかに戻します。
①「を」を含む言葉は目的語ですね。
ここは国語の先生、英語の先生ならだれでも文法的な解釈の中で教えます。
肝心な事は、この「目的語」がでてきた場合にどう考えるかが一番重要な「頭の使い方」なんですね。
ここを丁寧に重要である事を徹底して教えない国語教育の方法が問題だという指摘をしている訳です。
この「を」の目的の「背景」や「何故」が、どこに書いてあるかを読む事が一番のポイントです。
次に
②「の」でつながった単語を重点的に意識する。
わざわざ記事を書く記者が「の」を付けて限定したのだという点を見逃しては駄目ですという点です。
③その上で、記事を要約したものが「見出し」だという事です。
つまり、「見出し」の多くが、「を」の背景やその目的になった原因と、「を」の何故に当たる部分を書いた「の」の後ろの言葉が要約になる場合が多いとう読み方です。
「見出し」は記事の要約ですよね。
考えてみればこの①②③は重要な事は明らかです。
「目的」を書く
「目的」の背景を書く
「理由」を更に限定する原因を書く
という当然のことです。この当然な事が、「できる、得意な人」には当然すぎるところが「国語」の一番の見逃されて解らなくなるポイントです。
従って、
「見出し」を読む癖がつくと言う事は、記事の目的である「を」を理解し、「の」で限定された原因を見抜く癖がつくということになります。
この原理を逆に使えば、「要約」する為に記事の「を」を探しその背景を考え、記者が「の」で限定している単語の中で「を」の要因になる部分を見抜けば、すなわち「読解力」があるという事になります。
次に、国語の「読解力」で大事な心構えは「飛躍しない」「記事に書いていない事は無意味」「個人の推測は不要」と強く認識する事が「国語力養成のコツ」です。
このような訓練をしながら読み解く中で、新聞に書かれた「漢字」「語彙力」「慣用句」にマーカーして全て知らない語彙を無くしていくと、確実に「賢く」なります。
小学校、中学校で偏差値が低かった人の少なくとも半分はこの訓練をせず、「飛躍した個人の道徳観」で国語の答えを書いて全て否定されてきた人だと思います。
当然ながら、偶々、読書好きでそんな事を意識しないまま「国語」が得意な人もいます。でもその人は「何故」国語が解らないかの分析ができない為、役にたちません。
つまり、役に立たない「国語」ができた人が「国語」の先生になるという「全く迷惑」なサイクルが社会に蔓延ります。この理屈は数学も英語も同じですね。
この「迷惑なサイクル」は会社に入ると少し違います。何故なら「会社」は利益を出すために改善する為のフォーマットが決まっています。新聞の読み方みたいなものです。
新聞の読み方
再度、確認し比較します。
①「を」目的の背景を考える
②「の」原因を背景から考える
③「を」「の」の要約を書き留める
でした。
会社の成果を出す為のポイントは4点
①現状把握
・過去の背景
・原因を分析
・問題点を要約する
②目標を設定する
③目標達成の為の対策を考える
④対策の進捗管理をする
よく見れば、
①の現状把握は新聞の読み方と同じなんです。だから学業優秀な方は、フォーマットに従いここまでは比較的早く理解します。
但し、ここからです。
②~④が
大人世界にはあり
学生世界とは違います。
しかし、特に難関大学を目指す人は②と③と④の訓練が机上で既に体験済な為に、受験勉強をしてこなかった人と比べてプラス評価を受ける点がここにあります。
受験勉強をせず、叩き上げで社長、役員になった人はここを理解せずに大卒者は理屈だけなどと間違った評価する人がいますね。
事前に訓練を、しかも厳しい訓練を受けてかつ難関大学合格という成功している実績はやはり魅力です。スポーツの世界や音楽の世界はもっとその評価差は大きい筈です。
ここまで、私も学歴偏重的な事を書きていますが、なんでもそうなんですが、超難関大学の成果は過去のもので、過去を捨てずに過去にすがる学歴保持者に対しては男女共に、社会人の基本である営業から叩ぎあげに尽きるわけです。
「練習台としての新聞記事、及び論理的思考を確立する方法」
の結論4点です。
〈1〉新聞記事は「を」の背景、「の」の限定された要因を見つけて「要約」する癖をつけ、見出しと比較する。
〈2〉小説においても、筆者が描いている「を」の部分の背景、「を」の目的は何故かを考えて読む癖をつけ、「の」で限定したものに注目して読み、感想文を書く癖をつける。
〈3〉評論文は、「書かれていない」ものは一切間違いであるという意識と「対」「反対」の内容を意識して読む癖をつけ、問題集の解答を理解して勉強を進めるという事です。
〈4〉「見出し」が要約になっている「新聞記事」が、導入としては役に立つという結論です。注意としては新聞記事は新聞社の意見が主である為に客観的な内容ではないことを理解して読むだけの練習台として利用されることをお勧めします。